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2020.09.08グローバル教育の本当の目的 〜潤徳女子高 訪問記

入試・進路関連情報
先日、NPO埼玉教育ネット主催の潤徳女子高の説明会に行ってきました。

今年度の入学者は239名。
共学校が全盛期のいま、都内私立の女子校で200名を越える入学者を集めた学校は数少ないと聞いています。
女子高の共学化が進む中、女子高としては多くの生徒さんが選択をしてくれている学校、そんなふうに言えると思います。
その理由はやはり、こだわりの教育内容にあるようと思います。



潤徳女子高の説明の中で印象に残ったのは、
『グローバル教育』についてです。
いまや、グローバル教育全盛期。
学校説明会で聞かないことがないワードの1つとなっていますね。
でも、グローバル教育=英語教育なのでしょうか?
私は常にそこに疑問を感じていました。
そんなときに、グローバル教育とはこういうものだと言う、一つの答えをくれたのが潤徳女子高のグローバル教育に対する考え方でした。

潤徳女子高のグローバル教育、それは、
『様々な価値観や背景を持つ人とともに生きるためのコミュニケーション能力』
という言葉で表現されていました。
この話を聞いたときに、『これだ!』と私も思いました。

グローバル教育の本当の目的は、『他者理解』だと思います。
そのための道具であるはずの英語。
それがいつしかグローバル教育の目的そのものになってしまって、グローバル教育=英語学習という構図ができあがったのかもしれまさん。

でも、本来のグローバル教育の目的は、他文化理解のはずです。他の話を聞き、多様性を受け入れ、他と協力して何かを成し遂げること、それが本来の姿なのではないかなとも思います。

そういった意味では、潤徳女子高の考えるグローバル教育は、もちろん英語も学ぶでしょうが、ユニバーサルフォレストなどを通して、他者を理解していくことに重点が置かれていて、本来の目的にちかくなってる、そんな感じがしました。

ユニバーサルフォレストでは、手話など、障害を持った人たちとのコミュニケーションを考えた授業も行っているそうです。
障害を乗り越えて生きようとする人たちとのコミュニケーション、これもまたある意味の他者理解であり、ある意味のグローバル教育なのかもしれません。

ユニバーサルフォレストは、幅広い分野の学習することで、自分の知らない世界を知り、自分が見ている世界だけが全てではないということを教えてくれているように感じます。
↑潤徳女子高の近くの東京芸術センターより。
この写真の左側に潤徳女子高があり、写真では写ってはいませんが、写真の右に少し行ったところに北千住駅があります。駅まで徒歩5分の駅近です。
勉強というと、とかく目の前の自分の成果だったり進路だったりに目が行きがちです。
でも本当の教育の目的は、「学ぶことで視野を広げ、多様な価値観を受け入れていくこと」だとも思います。
そういった意味で、潤徳女子高の取り組みは、1つの新しい取り組みと言えるのではないかなと思います。

女子校が共学化していく中で、女子校であり続けようとする背景には、きっとこだわりがあるのだと思います。その1つがこのユニバーサルフォレストなのかなと思います。 
様々な背景を知ることや、様々な立場の人を知ることで心優しい女性の育成を考えているのかなとも思います。